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江戸川乱歩 Ranpo Edogawa 1894.10.21〜1965.07.28

一寸法師

いっすんぼうし

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作者の言葉

私は探偵たんてい小説しょうせつを書かくのですが、探偵たんてい小説しょうせつといっても、現在げんざいでは色々の傾向けいこうに分れていて、昔の探偵たんてい小説しょうせつという感かんじからは非常ひじょうに遠とおいものもあるのです。私が書かきますものは、それは完結かんけつして見なければ分らないのですが、恐おそらく本格ほんかく探偵たんてい小説しょうせつといわれているものには当らず、そうかといって、もっとも新あたらしい傾向けいこうである、いわばモダン型でもなく、やっぱり私好わたしごのみの古臭くさい怪奇かいきの世界せかいを出いでないであろうと思います。つまり私自身おのれの探偵たんてい小説しょうせつを書かく外ほかはないのであります。

そこで、もし始はじめてこの種の小説しょうせつをお読よみになる読者どくしゃがあったなら、私のものだけによって、今の探偵たんてい小説しょうせつとはこんなものかなんておっしゃらないで、もっと外の傾向けいこうのものをも合あわせ読まれんことを希望きぼう致いたすのであります。

大正たいしょう十五年十二とうに月七日「東京とうきょう朝日あさひ新聞しんぶん」

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First published
「東京朝日新聞」朝日新聞社、1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月20日<br>「大阪朝日新聞」朝日新聞社、1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月21日
Source edition (底本)
底本:「江戸川乱歩全集 第2巻 パノラマ島綺譚」光文社文庫、光文社

   2004(平成16)年8月20日初版1刷発行

底本の親本:「創作探偵小説集第七巻」春陽堂

   1927(昭和2)年3月20日発行

初出:「東京朝日新聞」朝日新聞社

   1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月20日

   「大阪朝日新聞」朝日新聞社

   1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月21日

※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※「キューピー人形」と「キューピイ人形」の混在は、底本通りです。

※誤植を疑った箇所を、底本の親本の表記にそって、あらためました。

※底本巻末の編者による註釈は省略しましたが、「安来節(やすきぶし)」「御園(みその)館」「吾妻橋(あづまばし)」「中(なか)の郷(ごう)」「千住町(せんじゅまち)中組(なかぐみ)」「精養軒(せいようけん)」「上海(シャンハイ)」「伯龍(はくりゅう)」「小梅町(こうめちょう)」「厩橋(うまやばし)」「片町(かたまち)」「三囲(みめぐり)」「仁王門(におうもん)」「瓢箪池(ひょうたんいけ)」「合羽橋(かっぱばし)」「原庭署(はらにわしょ)」「曳舟(ひきふね)」「花屋敷(はなやしき)」「浅草(あさくさ)」「生(いき)人形」のルビは註釈より入力者が追加しました。

入力:nami

校正:まつもこ

2017年9月24日作成

青空文庫作成ファイル:

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Typed by (入力)
nami
Proofread by (校正)
まつもこ

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